風の祭事記 風の旅人祭り訪問記
風の祭事記#16

那珂のひなまつり

那珂川の下流にある那珂市で行われるひな祭りでは、会場となっている曲がり屋や歴史民族資料館などに多くのつるし飾りが飾られます。

・開催場所 :曲がり屋、歴史民族資料館など(茨城県那珂市)
・開催日時 :2019年2月2日(土)〜3月3日(日)
・行事内容 :雛巡り
・備考 :2012年訪問

*過去の訪問記録です。開催日、場所、内容など変更されている場合があります。

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* 那珂のひなまつりの訪問記 *

・那珂のひなまつりについて

那珂のひなまつりのポスターの写真
那珂のひなまつりのポスター

歴史民俗資料館では那珂のひなまつり「雛人形展」が同時に行われます。

水戸市のすぐ北に那珂(なか)市があります。那珂市は比較的新しい市で、平成17年に旧那珂町と旧瓜連町が合併して誕生しました。変わった名前ですが、これは市内を流れる那珂川に由来しています。始めて知ったのですが、この那珂川は那須岳山麓を源流とする関東随一の清流であり、また関東地方第3の大河になるようです。このように清流として知られる那珂川と同じ名前を持った新しい町である那珂市でも、近年茨城あたりで地域活性化のイベントとして流行しているひな祭りを行っています。

那珂市のひな祭りは「那珂のひなまつり」と名付けられて、2月上旬から3月上旬まで行われます。中心となっているのは女性ネットワークなか、雛のつるし飾り実行委員会といった団体で、市内にある施設の4会場、曲がり屋、中央公民館、歴史民族資料館、総合センターらぽーるにつるし飾りを中心にお雛様が展示されます。私が訪れた2012年には約千連、7千個のつるし飾りが展示されていましたが、現在では1300連、11000個まで増えているようです。

イベントは「つるしびなまつり」という日があり、会場の曲がり屋のある一の関ため池親水公園には、那珂市の農産物や七運汁などを販売する模擬店が並び、太鼓や邦楽などの演奏や制作体験教室などが行われます。夜には「あかりに映えるつるしびな」と曲がり屋の展示のライトアップ等も行われます。

・行事の様子

那珂のひなまつり 曲がり屋の写真
曲がり屋

直角に曲がった古民家です。東北でよく見ます。

那珂のひなまつり 曲がり屋の展示の写真
曲がり屋の展示

中には入れなく、外から見るようになっています。
多くのつるし飾りがつるされていました。

会場の中心は那珂市役所前にある一の関ため池親水公園内の「曲がり屋」です。この曲がり屋は江戸時代末期に那珂市戸崎地内に建てられた茅葺の民家で、ここに移築されました。曲がり屋とはL字型に建物が曲がっている家屋のことで、東北、特に岩手県に多いです。ここの建物は大きさ的にはそれほどではありませんが、建物の状態は良く、とても100年以上前の古民家とは思えないほどいい状態です。

曲がり屋では家屋内に吊るし飾りを中心に段飾りや創作人形が飾られます。中に入って見ることはできなく、縁側の外から古民家の中に飾られたお雛様を見ることになります。展示はつるし飾りの多さにまず驚きますが、丁寧に作られた創作人形もたくさんあり、見るものを楽しませてくれます。

曲がり屋以外では目の前の市役所やその隣の中央公民館にもお雛様が展示されています。私は行きそびれてしまったのですが、写真を見る限りではなかなかきれいに飾られているし、期間中は土日も開いているようなので曲がり屋を訪れた時に一緒に訪れてみるといいかと思います。

那珂のひなまつり 琴と尺八の演奏の写真
琴と尺八の演奏

つるし飾りまつりでの演奏です。つるし飾りに囲まれての演奏でした。

一の関ため池親水公園ではひな祭りに近い週末に「雛のつるし飾りまつり」が行われます。公園内に出店が並び、七運汁、焼きそば、おこわ、おしるこ、地場野菜、手作り小物などが販売され、曲がり屋内では年によって違うかもしれませんが琴と尺八の演奏などが行われ、多くの人で賑わいます。

那珂のひなまつり 歴史民族資料館のつるし飾りの写真
歴史民族資料館のつるし飾り

中央に吊るし飾りがつるされ、周囲に古い人形などが飾られていました。

那珂のひなまつり 歴史民族資料館の常設展示室の展示の写真
歴史民族資料館の常設展示室の展示

佐原しかない風景となるでしょうか。素敵な空間でした。

那珂のひなまつり 横須賀家の明治のひな人形の写真
横須賀家の明治のひな人形

近くで見ると修復の跡が多くありました。

那珂市歴史民族資料館では、那珂のひなまつりに合わせて「雛人形展」が行われます。ここには市民から寄贈されたお雛様を中心に展示されています。古いもので江戸時代後期のもの、変わったものでは宮殿の中に親王が飾られる御殿飾りのものが展示されています。常設展示室の壁沿いに円形に段雛が並んでいる様子もなかなか壮観でした。

ただ、ここのひな人形は震災の影響をまともに受けてしまい、損傷の跡が目立つ状態です。係の人の話ではほとんど全てのお雛様が床に落ちてしまい、もうひっちゃかめっちゃかだったとか。その為どれがどの部品なのか、どれが取れてしまった手足に当てはまるのか、修復するのに大変だったとのことです。当時は3月3日以降もひな祭りを行っていて、それが仇となってしまったようです。

・感想など

那珂のひなまつり 創作人形とつるし飾りの写真
創作人形とつるし飾り

つるし飾りに、ひな祭りに地域の絆を感じました。

あまり情報もなく、他のひな祭りを訪れるついでにといった感じで立ち寄ったのですが、予想していたよりも多くのつるし雛が飾られ、おっと思うような展示もあり、期待していなかった分、満足度も高かったです。

訪れたのは間もなく震災から一年という時でした。震災の傷跡とそれ以上にみんなで頑張ろうといった地域の絆も感じられ、小さなイベントだからこそ地域の本当の温もりを感じられたように思います。

ー 風の旅人 ー (2012年訪問)

*** この項目の情景素写 ***

  • < 未設置 >

行事の様子を写真で紹介しているページです。

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* その他、周辺観光など *

水戸偕楽園の写真
水戸偕楽園

梅まつりイベントや流し雛が行われる日もあります。

那珂のひなまつりは大きなイベントではないので、他のイベントと合わせて訪れるといいかと思います。

3月3日のひな祭り直前頃の週末となると、茨城県内の各地でひな祭りのイベントが行われ、偕楽園などでは梅まつりが行われています。イベントが多い季節なので、梅の開花状況や時間等を考慮して決めればいいでしょう。

* 情報、アクセス等 *

・那珂のひなまつりの概要

・開催日時2019年2月2日(土)〜3月3日(日) (例年2月~3月3日)
・開催場所曲がり屋(那珂市菅谷4520−1)、中央公民館、歴史民族資料館など
・行事内容雛めぐり
・スケジュール9:30~16:30(月曜日休館)
・アクセス等水郡線上菅谷駅から徒歩15分程度。駐車場有
・備考ひな祭りの直前の週末につるし飾りまつりが行われます。
・関連サイト

*年によって、或いは当日の天候などの諸事情によって開催日時や場所、イベント内容が異なる場合があります。
訪れる際には最新の情報を入手されることをお勧めします。

* 地図 *

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<風の祭事記#16 那珂のひなまつり 2019年2月更新>