風の祭事記 風の旅人祭り訪問記
風の祭事記#12

かつうらビッグひな祭り

房総半島の外側にある漁師町勝浦で行われるひな祭りは、数多くのお雛様が飾られることで知られています。歴史のある朝市が行われているので、なるべく朝早く訪れたい雛祭りです。

・開催場所 :千葉県勝浦市内
・開催日時 :2019年2月22日(金)~3月3日(日
・行事内容 :雛めぐり、パレードなど
・備考 :2009年訪問

*過去の訪問記録です。開催日、場所、内容など変更されている場合があります。

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* かつうらビッグひな祭りの訪問記 *

・かつうらビッグひな祭りについて

かつうらビッグひな祭りのパンフレット

階段飾りの写真がよく使われています。

かつうらビッグひな祭りは房総半島の外房にある漁港、勝浦で行われているひな祭りです。まず「ビッグひな祭り」という名前からしてインパクトがあるのですが、最近流行りの等身大ガンダムのような見上げるような巨大ひな人形が登場するひな祭りではありません。ここの特徴はとにかく数が多いということです。展示されているお雛様の数が3万体以上というから、その規模の大きさにビックリです。数で圧倒され、迫力のあるひな祭りだったな・・・というような変な感想になってしまうのもここの雛祭りの面白さです。

ここ勝浦のひな祭りは、全国勝浦ネットワークの縁により2001年に徳島県勝浦町より7千体のひな人形を譲り受けたことに始まります。徳島の勝浦では1988年から町の活性化と人形文化の保存伝承のために元祖の「ビッグひな祭り」が行われていて、それを手本にここ勝浦でもビッグひな祭りと名付けられ、似たような数で圧倒するようなひな祭りが行われるようになりました。

期間は2月の下旬頃から3月3日までで、周辺地域のひな祭りは1ヶ月ぐらいの期間があるのですが、ここはちょっと短めです。それもそのはずで数多くのお雛様を展示、管理しなければならなく、1ヶ月も毎日並べたり片づけていたりしていたら大変です。

期間中の週末には商店街を歩行者天国にして「子供のひな行列」と「踊りのパレード」が行われたり、お寺で夜に竹灯籠と回廊飾りが行われます。その他、開会式、お囃子演奏、ひな人形供養などといったことも行われます。以前ではきんめ汁やちらし寿司、甘酒の無料サービスなどもありましたが、パンフレットを見た感じではなくなってしまったようです。

かつうらビッグひな祭り 勝浦の朝市の写真
勝浦の朝市

歴史ある朝市です。11時ころまで行われています。

また、勝浦は400年以上続いている歴史ある朝市が行われている町です。毎月1日~15日は下本町朝市通り、毎月16日~月末は仲本町通りに市がたちます。

朝市は6時頃から11時頃まで行われ、毎週水曜日がお休みとなります。いいものは早い者勝ちとなりますので、朝市での買い物を目的としているならなるべく早い時間帯に訪れるといいです。

「朝早くから訪れたい雛祭り」というのもここ勝浦ならではといった感じです。

・行事の様子

かつうらビッグひな祭り 遠見岬神社の石段飾りの写真
遠見岬神社の石段飾り

60段の階段がお雛様で埋め尽くされます。

かつうらビッグひな祭りは人形の数が多いことで有名になったひな祭りです。実際に訪れ、数多くのおひな様がずらっと並べられている様子を見ると、圧巻という言葉がふさわしく感じます。本当にその数の多さにひたすらビックリです。

その象徴的なのが遠見岬神社の石段飾りです。パンフレットによく使われる展示です。神社の60段の石段を利用して、約1800体の人形が飾られ、最上部には特大の「勝浦びな」が置かれています。見上げるような高さなので、なかなか迫力があります。そして夜にはライトアップされます。

今では多くの地域で階段にお雛様を飾るといったことが行われていて、100段飾りなどここよりも規模が大きなところもあります。でも関東で階段にお雛様を飾ることを広めたのは間違いなくここの石段飾りです。

関東のひな祭りを訪れたときによく聞くのが、真壁とここ勝浦です。真壁の場合はあの町並みがあってからこそで、自分たちの地域で出来る事とと考えたときに、公民館等以外ではここのように地域にある神社やお寺の階段に飾ってみるのもいいな・・・といった発想となるようです。

かつうらビッグひな祭り 墨名交差点の特設雛壇の写真
墨名交差点の特設雛壇

交差点横の小さな広場に展示されます。

かつうらビッグひな祭り 覚翁寺山門前の特設雛壇の写真
覚翁寺山門前の特設雛壇

山門前に飾られます。こちらのほうが落ち着いた感じがします。

町中では墨名交差点に約800体、覚翁寺山門前に約600体の特設雛壇が設置されます。これだけのお雛様が並ぶ様子は圧巻です。どちらも毎日展示のために並べられ、そして片づけられます。その手間だけでも大変なものです。

個別に見ると、墨名交差点の方は交差点の横といったちょっと賑やかな場所に設置されている様子が面白く感じ、覚翁寺山門前の方は背後が山門や寺の敷地なので落ち着いた感じを受けました。

ただ、訪れた日が悪いことに風が強い日だったため、時々風にあおられて人形が下の段などに落ちていました。そういった様子を見ていると、「いて~ぞ、こら!」「わり~な、風が強くて・・・」人形が大量にいるのでわちゃわちゃと喧嘩しているように見え、大量に並べられているのも良し悪しかなと思ってしまいました。

かつうらビッグひな祭り 店舗に飾られるお雛様の写真
店舗に飾られるお雛様

道を歩きながら靴を脱がずに見学できるところが多いです。

かつうらビッグひな祭り 旅館松の家のおひな様の写真
旅館松の家のおひな様

とても立派なお雛様が昭和の雰囲気が残る玄関に飾られていました。

大量に飾られている特設の雛段以外にも町中の商店街、個人の家など至る所にお雛様が並べられています。漁港らしく大漁旗とともに飾られていたり、干物などの横に置かれていたりしているのも面白ですし、、正統派のおひな様が飾られていたり、変わり雛が飾られていたりと様々です。

雛めぐりというとお邪魔しますといった感じで、家や商店に入って見学させてもらうといった感じで行われるのですが、ここでは屋外とか店先にお雛様が並べられているところが多いかなといった印象です。靴を脱がなくていいので楽だし、家の中に入っていく雛めぐりがあまり好きではない人でもここは楽しめるかと思います。

一般的に気性が荒いことで知られる港町ですが、このようにお雛様で町中が飾られるというのも、アンバランスというか、面白味があっていいのではないでしょうか。

かつうらビッグひな祭り 享保雛などの展示の写真
享保雛などの展示

古い人形や変わった人形なども展示されています。

また、私が訪れたときは旧行川小学校が会場となっていましたが、現在では勝浦市芸術文化交流センターKüste(キュステ)で、江戸時代の古い雛人形や押絵雛、創作人形などといった様々な種類の雛人形を展示しています。一際立派な享保雛が飾ってありボランティアの人が「この前なんでも鑑定団に出たんだよ。この人形」と話しているのが印象的でした。

現在では入場料がかかるようになってしまいましたが、ホールを使用して約6千体のひな人形が飾られていたり、復元された大きな享保雛が飾られていたりと見ごたえのある展示となっているようです。

かつうらビッグひな祭り 子どもひな行列の稚児さんの写真
子どもひな行列の稚児さん

手に木の枝を持ち親と一緒に神社からパレードします。

かつうらビッグひな祭り 踊りのパレードの写真
踊りのパレード

民謡踊りのパレードになります。結構多くの人が参加していました。

期間中にはいくつかのイベントが行われます。子どもひな行列はひな人形の衣装を着て、お雛様のパレードかなと思って訪れたのですが、遠見岬神社の稚児行列でした。遠見岬神社から墨名交差点付近まで親などに手を引かれ商店街を歩きます。遠見岬神社の石段雛飾り前でお雛様のように並ぶ様子は人間ひな人形といった感じでした。

「踊りのパレード」は地元社中の民謡踊りの行進です。結構多くの方が参加していて、踊っている人の多さにちょっとビックリしました。勝浦では民謡踊りが年配の方の趣味としてポピュラーなのでしょうか・・・。

・感想など

かつうらビッグひな祭り 大漁祈願雛の写真
大漁祈願雛

漁港ならではの展示も多いです。ぜひ朝市も一緒に訪れてみてください。

かつうらビッグひな祭りは人形の数が多いことで有名になったひな祭りです。実際に訪れた人が「なんじゃこれ~」と驚き、以前は口コミで、今ではSNSで発信し、広く世間に知れ渡りました。ほんと、圧巻という言葉がふさわしい雛祭りです。

これだけ大量に並んでいると・・・、凄い!きれい!面白い!楽しい!不気味!怖い!えげつない!・・・とまあ感想は人それぞれでしょう。私的には大量のお雛様がずらっと並んでいる様子は身代わり地蔵とか水子供養を連想してしまうので好きではありませんが・・・。

大量に並んでいることばかりが注目されていますが、ここの魅力はひな祭りやひな人形の展示が斬新なことだと思います。階段に飾ったり、町中の交差点などに大量に飾ってみたり、他にも町中の個別の展示方法も柔軟で面白く、こういうひな祭りもあるんだといった驚きを感じます。他の地域の関係者が勝浦を視察に来て、ここのいいところを手本にしているのも分かる気がします。

もっともすぐにインターネットで広まってしまう世の中ですから、数年後には各地で似たような展示が行われ、どこも似た感じってことになりつつありますが・・・。

ー 風の旅人 ー (2009年訪問)

*** この項目の情景素写 ***

行事の様子を写真で紹介しているページです。

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* その他、周辺観光など *

御宿の月の砂漠の像の写真
御宿の月の砂漠の像

御宿の名所です。インスタ映えしますよ。

勝浦の北に御宿町があります。御宿には海水浴やサーファーでにぎわう御宿海岸がありますが、この海岸は有名な童謡「月の沙漠」の舞台となったことでも知られています。砂浜には知らないとなぜここに・・・・といったラクダに乗った王子と姫といったアラビアチックな像が建てられていて、月の沙漠記念館もすぐそばにあります。

御宿町では勝浦のひな祭りと同時期におんじゅくまちかど「つるし雛めぐり」が行われています。つるし飾りが中心で、規模はそれほど大きくはありませんが、とても素敵な人形が多くあり、なにより展示が楽しいです。勝浦のひな祭りを見て、もう人形は見たくない!という人でも楽しめると思いますので、ぜひ一緒に訪れてみてください。(次の項目で紹介しています。)

* 情報、アクセス等 *

・かつうらビッグひな祭りの概要

・開催日時2019年2月22日(金)~3月3日(日) (例年2月下旬~3月3日)
・開催場所勝浦市芸術文化交流センター「Küste」、遠見岬神社など勝浦市内
・行事内容雛めぐり、パレード等
・スケジュール9時から各施設等の営業時間終了まで
・アクセス等JR外房線勝浦駅から徒歩圏内。無料駐車場とシャトルバスあり。
・備考公式サイトで案内などをダウンロードができます。
芸術文化交流センター「Küste」は入場料300円かかります。
・関連サイト

*年によって、或いは当日の天候などの諸事情によって開催日時や場所、イベント内容が異なる場合があります。
訪れる際には最新の情報を入手されることをお勧めします。

* 地図 *

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<風の祭事記#12 かつうらビッグひな祭り 2019年2月更新>