風の祭事記 風の旅人祭り訪問記
風の祭事記#3

さわら雛めぐり

利根川の水運で栄えた千葉県香取市の佐原で行われているひな巡りを中心としたひな祭りイベント。小野川沿いに続く古い町並みでのひな巡りはとても情緒があります。

・開催場所 :千葉県香取市佐原
・開催日時 :2019年2月9日(土)~3月24日(日)
・行事内容 :雛めぐりと雛舟などの関連行事
・備考 :2008年、2012年、2014年訪問

*過去の訪問記録です。開催日、場所、内容など変更されている場合があります。

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* さわら雛めぐり訪問記 *

・さわら雛めぐりについて

蔵造の商家が並ぶ様子の写真
蔵造の商家が並ぶ様子

蔵のある街並みが続いていて散策が楽しいです。

千葉県香取市の佐原は利根川の水運を利用して栄えていた町で、その繁栄ぶりは「江戸優り(えどまさり)」と言われるほどでした。

その面影は今でも残っていて、当時の水運を偲ぶ街並みが小野川沿い、そして香取街道にも蔵造の商家が建ち並び、町並みは国の「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されています。

比較的東京方面からの交通の便もよく、近辺に合わせて周れる見どころも多いことから人気の観光地となっていて、一年中多くの観光客が訪れています。

伊能忠敬の像の写真
伊能忠敬の像

佐原は伊能忠敬ゆかりの町でもあります。

佐原は地図の制作で知られる伊能忠敬ゆかりの地であることでも知られています。17歳から50歳まで30年余りを過ごした国指定史跡の伊能忠敬旧宅が伝統的建造物群保存地区の小野川沿いにあり、地図作成に使用された道具などが展示してある伊能忠敬記念館もあります。

伊能忠敬を大河ドラマにといった動きもあり、もしそうなったら今以上に多くの観光客が訪れ、大変な賑わいとなりそうです。

さわら雛めぐりのパンフレット
さわら雛めぐりのパンフレット

展示してある場所が記載された雛巡り用のマップもあります。
公式サイトでダウンロードができます。

この佐原では2月中旬から3月下旬頃まで「さわら雛めぐり」と名付けられたひな祭りが行われ、期間中は「まちぐるみ博物館」に参加している商家を中心にお雛様が飾られます。

近年では行事の一環として雛舟が小野川をパレードする春祭りが行われるようになり、佐原らしい特徴のあるひな祭りとなりました。

・行事の様子

さわら雛めぐり 正文堂書店のお雛様の写真
正文堂書店のお雛様

蔵造りの店舗に飾られているお雛様に夕日のスポットライトが当たっていました。

佐原では商家のおかみたちにより結成された佐原おかみさん会が中心となり、普段から佐原まちぐるみ博物館といって商家などの町自体を博物館として公開しています。

これは様々なものを一か所に集めて公開するような観光施設ではなく、訪れた人が生活に密着した佐原の伝統の技や文化に触れることのできるようにといった配慮からで、「まちぐるみ博物館」と書いてある木の看板を目印となっています。

お雛さんが展示してあるのもこの「まちぐるみ博物館」が中心となり、その他、伊能忠敬記念館や佐原町並み交流館などの施設でも展示が行われます。

佐原の雛祭りが始まった頃は特に大きなイベントがあるわけでもなく、ただなんとなく古い家にお雛様を飾っているといった感じでした。

付近の地域が雛まつりや雛めぐりを利用して町興しや地域活性化に力を入れているのに、ここは普段から観光客が多いからマイペースなのかな・・・といった印象でした。

2011年に東日本大震災が起き、佐原も大きな被害を受けました。震災後の2013年から雛舟が行われ、雛めぐりにも力が入れられるようになりました。震災を契機に町の団結が強まったのかなと、町を歩いても感じます。

さわら雛めぐり 東薫酒造の雛段の写真
東薫酒造の雛段

酒蔵の2階に並ぶ雛段は圧巻です。

さわら雛めぐり 船着場に置かれた雛箱の写真
船着場に置かれた雛箱

佐原らしいお雛様風景です。

展示は伝統的な古い商家や酒蔵などがほとんどで、普段から観光客に公開しているので、展示に慣れているというか、普通の感じでお雛様が飾られている店が多いです。

雛舟が運行される春祭りの時だけなのか、期間中の天気のいい日なのかわかりませんが、川沿いにもお雛さんが置かれ、佐原らしくとても風情があります。

東薫酒造の酒蔵の2階の展示は、佐原の中では規模が大きいです。飾られている人形は付近の人々から家で飾れなくなったから引き取ってほしいと寄贈されたものがで、中にはカルタをしているお雛様といったような遊び心を取り入れた展示もされています。

なんでも元々と足りなかった上に震災の時にお雛様がバラバラになったり、壊れてしまったりして、バラバラで展示するのにいい方法はないかと考えこういった展示にしたとのことです。

さわら雛めぐり 並仲商店のお雛様の写真
並仲商店のお雛様

お雛様が商品の絵に囲まれて展示されていました。

その他街道と小野川の角にある中村屋にあるお雛様、福新呉服店の次郎左衛門雛は古いものです。

町並み交流館は普段から山車や地域の色々な人形が展示してあるのですが、雛めぐり期間中には多くのお雛様が展示されます。伊能忠敬記念館では伊能家に伝わる江戸や明治時代の貴重なお雛さまの展示が行われます。

水路と格子が美しい街並みの散策は格別で、いつ訪れても楽しいのですが、せっかくなら商家に入りやすい雛祭りの時期、そして船上のひな祭りが行われる日に訪れるのがいいでしょう。

・感想など

さわら雛めぐり 塀の奥からのぞくお雛様の写真
奥からのぞくお雛様

いかだ焼の正上のお雛様です。

千葉県の北東部、茨城県の南東部を訪れるとき、利根川沿いの道が走りやすいのでよく利用しています。その道沿いにある佐原は休憩するのにいい場所にあり、町並みが好きなのもあって雛祭りに関わらず気が向いたときや時間があるときに立ち寄っていました。

さわら雛めぐりも夕方のほとんどの店が閉まっているときに散策がてら立ち寄ったり、ちょっとだけ見て他へ移動したりと、訪れた回数の割には少ししか見ていないのですが、古い店構えのお店にお雛様が品良くちょっと彩を加えているといった展示が多かったように思います。

同じ伝統的建造物群保存地区となっている茨城県桜川市真壁のひな祭りでは町中がお雛様一色になるのに対し、ここ佐原では日常の風景の中にアクセントとしてお雛様があるといった対照的な印象を受けました。

ー 風の旅人 ー (2008年、2012年、2014年訪問)

*** この項目の情景素写 ***

行事の様子を写真で紹介しているページです。

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* その他、周辺観光など *

香取神宮の楼門の写真
香取神宮の楼門

香取神宮の象徴ともいえる建物で国の重要文化財に指定されています。

佐原の東には下総国一宮の香取神宮があります。比較的近いのでツアーコースではよく組み込まれています。

香取神宮は関東地方を中心として全国にある香取神社の総本社であり、文化的に強い影響を持った神社です。

香取神宮の象徴ともいえるのが赤い楼門で、その堂々とした存在感に圧倒されることでしょう。境内に桜が多いので、もう少し後の桜の時期の方が本来はお勧めとなるでしょうか。

利根川を渡った潮来も水郷の町として知られていますが、ここは菖蒲が咲くころがお勧めです。さらに先の常陸国一宮で、全国にある鹿島神社の総本社となっている鹿島神宮も由緒ある神社です。

旅という観点からでは、このまま利根川を下り、佐原とともに利根川の水運を利用して発展し、醤油の町として知られる銚子、そして関東最東端の犬吠埼を目指すというのが旅心があっていいように思います。

* 情報、アクセス等 *

・さわら雛めぐりの概要

・開催日時2019年2月9日(土)~3月24日(日) (例年2月上旬から3月下旬)
さわら雛舟春祭りは3月9日(土)
・開催場所千葉県香取市佐原市街 伝統的建造物群保存地区
・行事内容雛巡りと雛舟などの関連行事
・スケジュール各店舗の営業日、営業時間内(月・水曜日に休みが多い)
・アクセス等JR成田線佐原駅より徒歩圏内。有料、無料の駐車場有。
・備考公式サイトでパンフレットや散策マップのダウンロードができます。
・関連サイト

*年によって、或いは当日の天候などといった諸事情によって開催日時や場所、イベント内容が異なる場合があります。
訪れる際には最新の情報を入手されることをお勧めします。

* 地図 *

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風の祭事記#3 さわら雛めぐり 2019年2月更新